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溶けたハチミツのような時間

考えたいこと、話したいこと、たくさんあるのに
たいていのものは流れ去ってゆく。

「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」
村上春樹と河合隼雄の対談をまとめてある本ですが、
この2人、両方とも私は好きです。

村上春樹はあの村上春樹。
河合隼雄先生は残念ながら去年亡くなってしまったのだけど臨床心理学、分析心理学では非常に有名な方。
彼の本には数年前に出会い何冊か読んだ。人を惹きつける特別な魅力のある心理学者。


そんな2人の対談本を読んでいて気になる箇所がいくつかあった。
まずは村上春樹が物事を捉える目と、小説を書くときに何を考えているかということ。
もうひとつは、この本の中に出てくる人間のもつ「暴力性」に関すること。
そして最後のひとつは精神性と身体性の関係について。
読みながら「考えたい」と思うことの半分以上は少し経てば頭の外へと逃げてゆく。
しっかり捕まえておかないと。


今日少しだけ人と話す時間があった。
頭の中で考えること感じることと、それを口にだして人と話すことの大きな差の実感。
2、3倍深く考えることができる。相手の言葉で新たな自分の言葉も生まれる。

夕方4時ごろの空には薄い大きな雲が広がってゆっくりと流れていた。沈みそうな太陽は黄金色。
そのあといくらかぼーとしてしまって、あれは溶けたハチミツのような時間だったと後から思った。

by mimi_1210 | 2008-11-07 16:55
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